自動車保険の年齢条件について

警視庁が公開している自動車事故に関するデータには多くのデータが掲載されています。

そのデータからは自動車事故の発生率と運転者の年齢についてのデータがあり、近年では30歳代、40歳代、65歳以上の高齢者の運転者による事故が多く発生しているとされています。しかし、年齢条件は若い程保険料は高い傾向にあります。

これはなぜなのでしょうか?

一つには、主に自動車保険料率を定める際には過去に蓄積されてきた膨大なデータを元に保険料は算出されているので、この近年のデータが反映していないという可能性も考えられます。

また、もう一つには事故発生時の負傷者の年齢層のデータが影響していると考えられます。

非常に興味深いことに自動車事故においては16歳~24歳までの若年層の人身被害が大きいのです。事故が発生して保険金が支払われる対象が若い年齢層であるため、保険料算出の基礎となる年齢条件についても若い年齢が高くなっているという傾向にあると推測されます。

◆年齢条件の設定について

自動車保険では主に「全年齢」「21歳以上」「26歳以上」「35歳以上」と年齢条件が分けられています。

この時基準とするのは記名被保険者の同居の家族の中にいる運転者の中で最も年齢が低い方です。この点が年齢条件設定時の最大のポイントになります。

仮に次のような家族がいたとします。

例)ジドウシャ家の家族構成は以下の通りで、母以外は全員父の車を運転します。

  • 父(記名被保険者)・・55歳
  • 母(無免許)・・49歳
  • 長男(免許保持・父と同居)・・24歳
  • 次男(免許保持・父と別居)・・20歳

この時、記名被保険者は55歳の父ですが、同居の中で最も若いのは24歳の長男であるためジドウシャ家の自動車保険の年齢条件は21歳以上で付帯となります。

この時、次男は20歳なので年齢条件からは外れてしまいますが、年齢条件が適用されるのは『同居の家族』のみですので、別居である次男が運転していた場合でも補償を受けることは可能になります。

そのため、年齢条件を定めている場合は次の事実が発生した時に契約条件を見直す必要があります。

同居家族の増減

例)息子が一人暮らしをはじめた、もしくは一人暮らしの息子が帰ってきたなど

同居家族で最も若い人が誕生日を迎えた

例)21歳、26歳など年齢条件切り替えの年に当たる場合

◆記名被保険者年齢別料率について

上述の通り、運転者の年齢条件により保険料は異なります。

さらに、事故の発生割合などの実態に合わせた保険料負担を求めるようになった近年では、運転者該当者の増える「26歳以上」「35歳以上」に対して自動車保険契約時に設定された記名被保険者の年齢をもって保険料率を細分化する仕組みを導入しています。

これは個人の契約に対してのみ適用ですが、以下のような区分分けがなされています。

年齢条件 記名被保険者年齢別料率区分
法人 個人
全年齢補償
21歳以上補償
26歳以上補償/35歳以上補償 29歳以下
30歳~39歳
40歳~49歳
50歳~59歳
60歳~69歳
70歳以上

同じ年齢条件であっても記名被保険者の年齢によって、次の通り保険料が変わります。主に20代、30代、40代、50代、60代、70代と記名被保険者の年齢に合わせてその料率が異なるのです。

これは世代ごとの事故発生件数、保険金支払額の差が生じているため、その不均衡を調整するために取られた対策になります。

これまでは特に60代、70代の事故発生リスクが高く、その事故に支払われる保険金を事故の少ない40・50代が負担している状況でした。その格差をなくすために考えられたのがこの記名被保険者年齢別料率の導入なのです。

こうして保険会社各社は保険料負担の公平化と平準化を図っています。

自分は事故を起こしていないのに・・・と思われる方もいるかもしれません。

保険はどうしても統計データを用いて保険料を算出する必要があるため、保険制度に加入する以上は、自分自身が保険料値上げの一因とならないためにも安全運転を心がけていく、日々適切な保険加入内容の見直しを行うことで対処していく必要があるでしょう。

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