交通事故によって脳の器質性障害を抱えた場合、後遺障害認定においては高い等級になることが多いです。

脳は人間にとってもっとも重要な器官であり、替わりが利きません。

他の臓器のように移植で賄うことや、一部分欠損しても他の臓器が補うようなこともなく、私たちの人間性、理性、考えることや感じることのほぼ全てを司っているといってもよく、脳の死自体を人の死と同義と考えることもあり、脳の損傷は深刻な状態を招きやすいのが実際です。

どうにか命を取り留めたとしても、物理的な脳の損傷、つまり脳の器質性障害がある場合は、他の身体の部位が健常であったとしても生活に支障が出る場合がとても多いです。

後遺障害等級の中でも脳に関わる後遺障害は高い等級に設定されています。

9級から1級にそれぞれ該当する定義があり、脳の障害を原因とした症状が当てはまるような定義となっています。

例えば9級では、神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの、という定義があります。

これは事故による脳の障害で仕事に差し障る、つまりそれまでのように働くことが出来なくなってしまった場合を指しています。

それが一生涯続くとなれば、どれだけ深刻な事態かわかるはずです。事故によって脳に障害が残ったから、仕事が制限されてしまう場合、補償を受けることができます。

後遺障害の等級ではこのように仕事に関わることに関してそれぞれ定義されていることが多く、生きるために働かなければいけないのに、事故による後遺障害でそれが制限される、適わなくなるということに対しての救済が可能なように定められています。

特に脳の損傷は治療することが困難な怪我のひとつですし、人の脳機能に関して細部に至るまでが解析されているわけでもありませんので、医学の限界を顕著に感じるケースも多い領域です。

命だけは保つことができた、という部分だけであとはリハビリで回復させていこうということも多く、脳に怪我を抱えた方は高い割合で長く障害を抱えることになります。

脳に関しては後遺障害等級の定義では神経系統とされています。

脊髄などの中枢部分と等しく、損傷が原因で半身不随になるなどのおそれがある部分ですので、等級認定を受ける場合は言葉が指し示す身体の箇所に注意を払う必要があります。

交通事故によって一生脳に損傷を抱えたままという状態がどれほど辛いか、認定ではしっかりと汲み取るようになっています。

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