交通事故に巻き込まれていなかったら得られたはずの利益、これを「逸失利益」といいます。

消極損害に近い考え方ではあるものの、被害者が死亡してしまった場合に遺族に補填するもの、さらには後遺症によって逃してしまった利益など、実損金額を計算する公式がある程度定められています。

被害者側が交通事故の民事案件を取り扱う弁護士などに相談して計算してもらうことが多く、保険会社や加害者に対して一括請求することがほとんどです。

例えば後遺症による逸失利益を計算する公式は、基礎収入に労働能力喪失率をかけ、さらに中間利息控除係数をかけたものになります。

ただ記すだけではシンプルなように見えますが、一般の方に定義できるのは基礎収入の部分だけですし、労働能力喪失率などは業種、職種によっても大きく違います。

専門的な見地から根拠のある数字を出してもらい、加害者に請求することが求められます。

加害者側からすると、そのようにして計算された逸失利益は正しいものなのかどうかということを検算することになります。

とはいえ、労働能力喪失率は基準となる等級が定められています。障害等級として1級から14級に分類されていて、1級では100パーセントの喪失、14級では5パーセントの喪失ということになっています。

ただ、この等級への当てはめ方が難しいのが、まったく等しいケースが存在しない交通事故ならではのことです。

トラウマ、精神的な障害も後遺症かどうか、事故現場を回避するために仕事ができなくなってしまった場合の喪失率は、などケースによって加味する部分が多くなっています。

さらに考慮しなければいけないのはその期間です。

被害者が死亡してしまった場合は回復する見込みはないわけですが、治療を続けている場合は年々回復していくことが予想されます。

ただ、回復のスピードは人それぞれちがいますし、さらには、怪我の程度でも変わってきます。このように決まった事例の枠に当てはめることはやはり難しいというのが実際です。

数々の係争が行われていて、さまざまな判例、示談例が存在しますので、素人が簡単に計算できるものではないということ、それでいて事故の被害にあってしまって生活が変わってしまった場合は絶対に考慮する必要があることを認識しておくことが大切です。

生涯に渡って得られたはずのお金が目減りしてしまうことほど、悔しいことはありませんので、被害にあった場合は泣き寝入りだけは選択してはいけません。

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