私たちの身体の動きや思考、記憶を司っているのは脳ではありますが、その脳で考えたことをしっかりと身体の各部に伝達するのは神経の役割です。脳が正常であったとしても、それを全身に伝達する機能が低下してしまっていると、身体にさまざまな障害が残ることになります。

そのようなことが交通事故を原因として発生してしまった場合、確実に高障害等級認定を受けることができます。頭は働くけれど思うように身体を動かすことができないというのは途方も無いストレスです。

そのようなストレスを回復の見込みがないまま障害として抱え続けることになってしまうということは、苦痛以外の何者でもありません。

その神経系の中でも中枢とされているのが脊髄です。交通事故による脊髄損傷は後遺障害として残ってしまうリスクがとても高い事例です。その結果身体が思うように動かせない、それによって介護を必要とするようになってしまったし、仕事も満足にできないということであれば、確実に後遺障害認定を受けることができます。

ただ、脊髄損傷は明らかにそうであるという場合と、事故時の治療時には判別できないケースもあり、医師の診断でも見逃してしまうこともあります。

脊髄に対してリスクのある部分の怪我を負ってしまった場合は、中長期的な観点で脊髄損傷を疑うことが大切で、事故による麻痺などが治る見込みがなく、それが脊髄損傷によるものであるということがわかるのがある程度事故から時間が経過した後になってしまうこともケースとしては存在します。

また、等級認定が納得のいくものではなかったというケースも存在しています。

脊髄損傷であっても生活に支障がない、仕事も続けることができている場合、影響が軽微であるとして低い等級の認定を受けてしまうことがあります。

仕事が続けられているのも、生活が続けられているのも、自分が努力したり工夫したりしているからだ、ということであれば、異議を申し立てて再認定を受けるという例もあります。

事故の瞬間は、頭の怪我を誰もが疑います。そし頭が怪我をしておらず、脳に損傷がないということであれば、とりあえず命に別状はないだろうと考えてしまうケースもあります。

ですが、実は脊髄が損傷していて一生抱えるリスクがあることになるとは、事故現場では誰も考えないことなのです。それだけに、あとあと発覚した際の精神的なショックも大きくなります。

脊髄損傷は脳の損傷と同レベルの重篤な怪我であるという認識が大切です。

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