症状固定を決めたと同時に私は物損の担当者にも連絡をしました。

周囲からは

「今回のようなひどい事故にあった原付を修理して乗るのは縁起が悪いからやめなさい」

と言われていたため、修理するかどうかはとても悩みました。

それでも原付があることによる利便性は魅力的でした。

ただ、原付に乗るという選択をするのであれば、それは愛着のある現在の原付しかあり得ないという気持ちもありました。

悩みに悩んで、修理を決めた私はその旨を相手保険会社のNさんへ伝えると信じられない一言が私の耳に残りました。

「もう遅いですよ。特約の補償期間は過ぎました。修理するなら、うちは現在の価値分(2万円弱)しか支払いできません。」

「はぁ?」

日頃、怒ることの無い私からこの時、自然とそんな言葉が出てしまいました。

「何を言っているのだろうかこの人は」そう思ったのです。

最初にそんな説明は一切聞いていません。

「なら最初にその説明するべきですよね?説明責任を全く果たしていませんよね?修理してもらいます。」

と怒りに声を震わせながら話していました。

仮にも私もコンプライアンスが必要とされる職場で働いている人間です。

また現代社会で説明責任はどの企業にも問われてくる問題のはずなのに、そのようなことを当然のように言ってきたNには呆れました。

その後、交通事故の相談に応じてくれる「そんぽADRセンター」にも電話をかけて私の主張は間違っているのか確認しました。

そんぽADRセンターの方もNは説明するべきと賛同してくださり、意義を唱えた後でも改善が見込めない場合は再度連絡をくださいとまで言ってもらえました。

そんぽADRセンター(損害保険相談・紛争解決サポートセンター)とは、不払いなどをはじめとして損害保険の在り方が見直されて設立された中立のADR機関です。

これは増加する金融トラブルの解決策の一つとして取り入れられ、「金融ADR制度(金融分野における裁判外紛争解決制度)」が始まったことにより設立されました。

ADRとはAlternative Dispute Resolution の略であり、裁判を行うこと無くあっ旋・調停など当事者どうしの合意をもとに問題を解決する手続きを指します。

そんぽADRセンターは損害保険会社と消費者の間で発生した問題を中立な立会人の助けを借りて解決させるための組織で、無料で相談に応じてくれます。

また交通事故以外でも手続きなど損害保険会社との間で発生した問題についても相談に応じてくれます。

後日、担当者Nから連絡があり、完全に修理に応じてもらうことが決定しました。当然の結果です。

(つづく…)

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